本ページでは2024年パリオリンピック大会のテニス競技の試合結果について紹介します。
大会概要
2021年の東京オリンピックから3年、100年ぶりにフランスのパリでオリンピックが開催されました。
フランスと言えば、グランドスラムの1つである、全仏オープンが開催される場所であり、オリンピックにおいても同一の会場である、ローランギャロスが会場となっています。
ただし、全仏オープンの男子が5セットマッチなのに対して、オリンピックは全て3セットマッチです。
A Parisian monument.
Legendary, @RafaelNadal ✨🇪🇸 pic.twitter.com/PSW1hnqUC0
— Roland-Garros (@rolandgarros) July 27, 2024
男子シングルス結果
早速、男子シングルスの結果です。
準決勝からの結果は以下のとおり。
男子シングルス(準決勝)
N・ジョコビッチ (セルビア) 6 6 〇
L・ムゼッティ (イタリア) 4 2 ×
C・アルカラス (スペイン) 6 6 〇
F・オジェアリアム (カナダ) 1 1 ×
男子シングルス(三位決定戦)
L・ムゼッティ (イタリア) 6 1 6 〇
F・オジェアリアム (カナダ) 4 6 3 ×
男子シングルス(決勝)
N・ジョコビッチ (セルビア) 7 7 〇
C・アルカラス (スペイン) 6(3) 6(2) ×
男子シングルスでは、ついにジョコビッチ選手がオリンピックで初めての金メダルを獲得しました。決勝はストレートでジョコビッチ選手が勝利したものの、内容は非常に競り合ったものでした。
正直、試合前は直近のウィンブルドン決勝戦やここまでの試合内容から、アルカラス選手が有利ではないかと予想していました。しかし、試合序盤からジョコビッチ選手の集中力は非常に高く、オリンピックという舞台に向けてどれほどの準備をしてきたかが伝わってきました。
アルカラス選手にもチャンスは十分にありましたが、僅かな差でジョコビッチ選手が上回りました。準決勝後のインタビューで「緊張した」と語ったジョコビッチ選手ですが、それでもオリンピックの金メダルに対する強い思いを感じさせました。
これで主要なすべてのタイトルを手にしたジョコビッチ選手が、今後どこまでモチベーションを維持し、若手選手に立ちはだかる壁として存在し続けるのか、楽しみです。
一方、アルカラス選手はまだ21歳。このまま成長を続ければ、オリンピックの金メダル獲得も難しいことではないでしょう。
男子ダブルス結果
続いて、男子ダブルスの結果です。
男子ダブルス(三位決定戦)
テイラー・フリッツ/トミー・ポール(アメリカ) 6 6 〇
トマーシュ・マハーチュ/ アダム・パブラシェク(チェコ) 3 4 ×
男子ダブルス(決勝)
マシュー・エブデン/ジョン・ピアース (オーストラリア) 6(6) 7 [10] 〇
オースティン・クライチェク/ラジーブ・ラム (アメリカ) 7 6(1) [8] ×
男子ダブルスは、ダブルスのスペシャリスト同士の決勝戦になりました。
オリンピックはシングルをメインで回っている選手の多くがダブルスにも出場し、混戦になる事も多いのですが、今大会では流石のペアが決勝に残り、激戦の末、オーストラリアのペアが見事に金メダルを獲得しました。
(ダブルスの最終セットは10ポイントタイブレークでの決着です。)
女子シングルス結果
続いて、女子シングルスの結果です。
女子シングルス(三位決定戦)
I・シフォンテク (ポーランド) 6 6 〇
A・シュミエドロバ (スロバキア) 2 1 ×
女子シングルス(決勝)
ジェン・チンウェン (中国) 6 6 〇
D・ベキッチ (クロアチア) 2 3 ×
女子シングルスは、世界ランキング1位、2024年の全仏優勝のシフォンテク選手が準決勝でチンウェン選手に敗退。三位決定戦でシュミエドロバ選手に勝利し、銅メダルとなりました。
決勝戦はチンウェン選手が勢いそのまま、ベキッチ選手に勝利し、金メダルを獲得。
中国で初めてのシングルス金メダルという結果になりました。
チンウェン選手はまだ21歳。今後の女子シングルスはますます熾烈な争いになりそうです。
女子ダブルス結果
続いて、女子ダブルスの結果です。
女子ダブルス(決勝)
S・エラニ/J・パオリーニ (イタリア) 2 6 [10] 〇
D・シナイジェル/M・アンドレーバ 6 1 [7] ×
女子ダブルスは、イタリアペアが優勝。
イタリア初の金メダルを手にしました。
日本人選手の結果
最後に日本代表の皆さんの結果について、簡単に触れます。
女子シングルス
女子シングルスに出場した、内島選手は1回戦でスピトリナ選手に0-2(2-6, 1-6)で敗退。
大坂なおみ選手も1回戦でケルバー選手に0-2(5-7, 3-6)で敗退となりました。
(どちらも1回戦からタフなドローになってしまったので、残念です。)
女子ダブルス
女子ダブルスに出場した、柴原瑛菜/青山修子ペアは1回戦勝利しましたが、続く2回戦、クレイチコバ/シニアコバペアに0-2(5-7, 4-6)で敗退。
(かなり良い勝負でしたが、惜しくも負けてしまいました。)
混合ダブルス
混合ダブルスに出場した、柴原瑛菜/錦織圭ペアは1回戦で地元フランスのガルシア/ロジェ=バセランペアに勝利しましたが、シニアコバ/マハツペアに0-2(5-7, 2-6)で敗退。
男子シングルス
シングルスに出場した、ダニエル太郎選手は1回戦でルード選手に0-2(5-7, 1-6)で敗退。(ルード選手は世界8位の強敵ですが、前回の試合でルード選手に勝っているので、相性は悪いと思っていましたが、残念ながら負けてしまいました。)
錦織選手は、1回戦でドレイパー選手に0-2(1-6, 4-6)で敗退。(相手は世界26位とは言え、決して勝てない相手ではないと思いつつ、雨天での順延等、コンディション調整が難しい中での試合となり、負けてしまいました。)
男子ダブルス
錦織圭/ダニエル太郎ペアは1回戦でいきなりエバンズ/マレーペアと戦い、1-2 (6-2, 6-7<5-7>, [9-11])で惜しくも敗退。(今大会で引退を表明しているマレー選手との戦いは、完全アウェーの雰囲気となり、メンタル的にも難しい対戦となりました。
勝ったマレーペアは準々決勝でフリッツ/ポールペアに0-2(2-6,4-6)で敗退となりました。)
2024年パリオリンピックでは、日本勢は惜しくもメダル獲得に至りませんでしたが、ジョコビッチ選手の歴史的な勝利や若手選手の躍進が、今後のテニス界をさらに盛り上げることとなりました。今後も日本勢の活躍を期待しつつ、テニス界の動向に注目していきたいと思います。