
こんにちは。2026年のマドリード(WTA1000)で優勝し、全仏オープンとウィンブルドンで続けてベスト4に入ったウクライナのマルタ・コスチュク選手。本記事では、基本プロフィール、家族と結婚、主な戦績、ウクライナへの思い、日本とのつながり、使用しているラケットやウェアを紹介します。
9月には初めて世界トップ10に入りました。10月26日から東京・有明で開かれる東レ パン パシフィック オープンの出場選手にも名前がありますが、右手首を痛めて9月末からの北京(WTA1000)を欠場していて、出場できるかは手首の回復しだいです。
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コスチュク選手の3行まとめ
- ウクライナ・キーウ出身の24歳/自己最高10位(2026年9月)/ツアー3勝
- 2026年はマドリードでWTA1000初優勝/全仏とウィンブルドンでベスト4
- ラケットはウイルソンのULTRA 99 PRO V5、シューズはウイルソンのINTRIGUE TOUR
コスチュクのプロフィール
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名前 | マルタ・コスチュク Marta Kostyuk |
| 生年月日 | 2002年6月28日(24歳) |
| 出身 | ウクライナ・キーウ |
| 身長 | 175cm |
| 利き手 | 右利き・両手バックハンド |
| プロ転向 | 2016年 |
| コーチ | サンドラ・ザニエフスカ |
| 世界ランキング | 10位(2026年9月28日付) |
| 自己最高 | 10位(2026年9月14日付) |
| ツアー優勝 | 3回 |
家族と結婚|母は元プロ選手、2023年にキプロスで挙式
母のタリナさんは元プロのテニス選手で、コスチュク選手は5歳のときに母の指導でテニスを始めました。最初のころのコーチには叔父のタラスさんもいて、コスチュク選手は今も母と一緒に練習に取り組んでいます。父はオレフさんで、コスチュク選手にはゾリャナさんとマリヤさんという2人の姉妹がいます。
ジュニア時代から注目されていて、2017年の全豪オープンでジュニアの女子シングルスに優勝しました。翌2018年の全豪オープンでは15歳で予選を勝ち抜き、本戦の3回戦まで進んでいます。今はモナコとキーウを拠点にしています。
現在のコーチはサンドラ・ザニエフスカ氏で、母のタリナさんとも一緒にツアーを回っています。
2023年11月には、キプロスで夫のヘオルヒーさんと結婚式を挙げました。夫の姓や職業は公表されていません。ウエディングドレスと夫のスーツは、契約しているウイルソンが手がけています。
主な戦績|2026年にマドリードで優勝、全仏とウィンブルドンでベスト4
2023年にオースティンでツアー初優勝
ツアー初優勝は2023年3月のオースティン(WTA250)で、決勝でグラチェワ選手を6-3, 7-5で破りました。2024年は全豪オープンで初めて四大大会のベスト8に進み、準々決勝でガウフ選手に6-7(6), 7-6(3), 2-6のフルセットで敗れています。この年はサンディエゴ(WTA500)とシュツットガルト(WTA500)でも決勝に進み、どちらも準優勝でした。
2026年はマドリードでWTA1000初優勝
2026年は1月のブリスベン(WTA500)で、アニシモワ選手、アンドレーワ選手、ペグラ選手と上位の選手を続けて破って決勝に進み、サバレンカ選手に4-6, 3-6で敗れて準優勝でした。その後の全豪オープンは1回戦で敗れ、この大会で左足首を痛めた影響もあって春先は試合数が少なく、ランキングは28位まで下がっています。
流れが変わったのはクレーシーズンです。4月のルーアン(WTA250)で決勝のポドレズ選手に6-3, 6-4で勝ってツアー2勝目を挙げると、5月のマドリード(WTA1000)では準々決勝でノスコバ選手、準決勝でポタポワ選手を破り、決勝でアンドレーワ選手に6-3, 7-5で勝って優勝しました。ウクライナの選手がマドリードで優勝したのは初めてで、優勝が決まった瞬間にはコートでバック宙をして喜んでいます。試合後にはこう話しました。
It feels unbelievable to stand here right now. It took me many years to reach this point, and the one word I think about right now is consistency.
(今ここに立っているのが信じられない。ここまで来るのに何年もかかった。今いちばん頭に浮かぶ言葉は「積み重ね」だよ。)
全仏とウィンブルドンで続けてベスト4
勢いは全仏オープンでも続きました。4回戦でシフィオンテク選手を7-5, 6-1で破り、準々決勝では同じウクライナのスビトリナ選手に6-3, 2-6, 6-2で勝っています。ウクライナの選手どうしが四大大会の準々決勝で対戦したのはオープン化以降で初めてで、全仏でベスト4に進んだウクライナの女子選手もコスチュク選手が初めてでした。準決勝でアンドレーワ選手に1-6, 3-6で敗れ、クレーでの連勝は17で止まりました。
続くウィンブルドンでも、準々決勝でパオリーニ選手を6-3, 6-2で破って2大会続けてベスト4に進み、準決勝でこの大会を制したノスコバ選手に4-6, 4-6で敗れました。全米オープンは4回戦で再びノスコバ選手に5-7, 7-5, 4-6で敗れましたが、5本のマッチポイントをしのぐ粘りを見せています。
9月に初めてトップ10、手首のけがで北京を欠場
2026年は26位でシーズンを始め、春に28位まで下がったあと、クレーとウィンブルドンの活躍で順位を上げ、9月14日付で初めて世界10位に入りました。9月28日付も10位です。
ただし9月に入ってから右手首の痛みが続いていて、9月末からの北京(WTA1000)は欠場しました。東レ パン パシフィック オープンの出場選手には名前が残っています。
ウクライナへの思いと、試合後に握手をしない理由
コスチュク選手は、ロシアとベラルーシの選手が戦争への反対を表明していないと感じる相手とは、試合後の握手をしません。2023年の全仏オープン1回戦でサバレンカ選手に敗れたあとは、握手をせずにコートを去り、客席からブーイングを受けました。試合後にはこう話しています。
I want to see people react to it in 10 years when the war is over. I think they will not feel really nice about what they did.
(10年後、戦争が終わったときにこれを見た人がどう反応するか見てみたいです。自分たちのしたことを良かったとは思わないはずです。)
2026年1月のブリスベン決勝でもサバレンカ選手と握手はしませんでした。表彰式では「毎日胸の痛みを抱えてプレーしている。今も何千人もの人が電気もお湯もない中で暮らしている」と、ウクライナの状況を語っています。2026年の全仏オープンでは、1回戦の朝にキーウの実家から100mほどの建物にミサイルが落ち、試合後に「あと100m近かったら、今ごろ母と姉妹はいなかったかもしれない」と明かしています。準々決勝でスビトリナ選手に勝ったあとは、「この試合をウクライナの人たちと、その強さにささげたい」と話しました。
日本とのつながり|2023年の東レに出場、大坂なおみと2度対戦
東レ パン パシフィック オープンには2023年に出場していて、1回戦でカサトキナ選手に6-3, 4-6, 3-6で敗れました。2026年は3年ぶりにエントリーしています。
大坂なおみ選手とは2度対戦し、どちらも大坂選手が勝っています。1度目は2020年の全米オープン3回戦で、コスチュク選手が第2セットのタイブレークを取りましたが、3-6, 7-6(4), 2-6で敗れました。大坂選手はこの大会でそのまま優勝しています。2024年のローマ(WTA1000)2回戦でも、コスチュク選手が3-6, 2-6で敗れています。
日比野菜緒選手とも何度か対戦していて、2025年の全豪オープン1回戦では3-6, 6-3, 6-1で逆転勝ちしました。
プレースタイルはサーブを軸にした攻撃的なオールラウンドプレー
本人のお気に入りのショットはサーブです。サーブで主導権を握り、ベースラインから強いボールで攻めて、チャンスがあればネットにも出るオールラウンドなテニスをします。マドリードの決勝後には「最初から相手にプレッシャーをかけたかった。今日はサーブがとても良かった」と振り返っていました。
使用ラケットはウイルソン ULTRA 99 PRO V5
コスチュク選手は2023年1月から、ラケット・シューズ・ウェアのすべてでウイルソンと契約しています。2025年のウィンブルドンのあとからは、ULTRA 99 PRO V5を契約モデルとしてプレーしています。
ULTRA 99 PRO V5のスペック
| 項目 | スペック |
|---|---|
| フェイス面積 | 99平方インチ |
| 重量 | 305g |
| バランス | 325mm |
| フレーム厚 | 22.0-24.0-21.0mm |
| ストリングパターン | 16×18 |
スペックは市販モデルの数値です。ウルトラはウイルソンの中でパワーを重視したシリーズで、ULTRA 99 PROはそのパワーにスピンとコントロールを組み合わせた競技モデルです。ストリングパターンは16×18で、一般的な16×19より横糸が1本少なくなっています。
試合で使っている個体は、塗装はウルトラでも、中身は以前から使っていたSteam 100 BLXの型とみられています。この型をベースにしたモデルは、市販のBLADE 100 PRO V10として売られています。
同じウルトラシリーズは、デミノー選手も使っています。ウイルソンを使うほかの選手は、シリーズ別にまとめた記事で紹介しています。
ストリングはルキシロン 4G
ストリングは、ルキシロンのポリエステル4Gです。ルキシロンの中では、定番のALU POWERよりテンションが落ちにくく、コントロールを重視したストリングです。
シューズはINTRIGUE TOUR、ウェアは自分で手がける「マルタ・ドレス」
シューズは、本人も開発に加わったウイルソンの女性用モデルINTRIGUE TOURです。
ウェアもウイルソンで、コスチュク選手はウイルソンのデザインチームと一緒に、自分が着るウェアを作っています。2024年のウィンブルドンでは、自身のウエディングドレスから着想を得た「マルタ・ドレス」で登場し、2026年のウィンブルドンではレースを使った2代目を着てプレーしました。
まとめ
- ウクライナ・キーウ出身の24歳で、2026年9月に初めて世界トップ10に入りました。
- 2026年はマドリードでWTA1000初優勝を果たし、全仏オープンとウィンブルドンで続けてベスト4に進みました。
- 戦争への反対を表明していないと感じるロシアとベラルーシの選手とは試合後に握手をせず、ウクライナへの思いを発信し続けています。
- 東レ パン パシフィック オープンには2023年に出場していて、大坂なおみ選手とは2度対戦しています。
- ラケットはウイルソンのULTRA 99 PRO V5、ストリングはルキシロンの4G、シューズはウイルソンのINTRIGUE TOURです。
手首の状態が気になりますが、有明でトップ10の選手として戦うコスチュク選手の姿が楽しみです。













