
こんにちは。今回は、トッププロの使用率が高いラケットメーカー「HEAD(ヘッド)」を使用しているプロ選手をまとめて紹介します。
2026年9月28日付ATPランキングのトップ10のうち、3人がHEADユーザーです。世界1位のシナー選手、2位のズベレフ選手も使っていて、ツアーでの存在感もトップクラスです。
本記事では、HEADのラケットを使用している主な選手をラケットシリーズ別に紹介しつつ、各シリーズの特徴についても解説していきます。
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HEADラケットシリーズの全体像
選手紹介に入る前に、HEADのラケットラインナップをざっくり把握しておきましょう。HEADは現在、主に6つのシリーズを展開しています。
| シリーズ | 特徴とおすすめ |
|---|---|
| SPEED (スピード) |
パワーとコントロールのバランス型 おすすめ:スピードもスピンも両立させた、オールラウンドなテニスがしたい。 使用選手:シナー、ジョコビッチ |
| GRAVITY (グラビティ) |
ティアドロップ型の上部が膨らんだフレームで面安定性が高く、現代テニスに対応 おすすめ:スピンをかけつつ、コントロール重視の攻撃的なボールを打ちたい。 使用選手:ズベレフ、ルブレフ |
| BOOM (ブーン) |
ボックス形状とラウンド形状を組み合わせたハイブリッド構造により、食いつきとパワーを両立 おすすめ:状況に応じてスピンとフラットを打ち分けたい。 使用選手:ムゼッティ、ガウフ |
| EXTREME (エクストリーム) |
厚めのフレームでスピン性能が高い おすすめ:とにかくスピンをかけて安定感のあるストロークを打ちたい。 使用選手:ベレッティーニ、ダビドビッチ・フォキナ |
| RADICAL (ラジカル) |
扱いやすさとパワーのバランスが良い ヘッドの伝統的なオーバル形状 おすすめ:かっちりした打感が好き。 使用選手:フリッツ、コボッリ |
| PRESTIGE (プレステージ) |
薄いフレームで精密なコントロール おすすめ:ストローカー 使用選手:セルンドロ |
※それぞれのシリーズでスペックに優しめからハードめまで、出しているので、気になるものがあれば、是非試打していただいて好みのラケットを見つけてください。
この6つのほかに、2026年に発売されたSQUAREDもあります。100平方インチ・295gでバランスが295mmと、HEAD史上もっともトップライトなラケットで、ストリングパターンは16×18です。プロの使用選手を紹介する記事なので、表には入れていません。
実際に打った感想は、インプレにまとめています。
それでは、各シリーズの代表的な使用選手を見ていきましょう。
SPEEDシリーズの使用選手
SPEEDシリーズは、HEADのラインナップの中で最も人気のあるシリーズです。パワーとコントロールのバランスに優れており、世界のトップ選手が愛用しています。2026年モデルでは新素材「Hy-Bor(ハイボー)」が採用され、振動吸収性と安定性がさらに向上しました。
ヤニック・シナー(Jannik Sinner)|イタリア
2024年に全豪オープンと全米オープンの2つのグランドスラムタイトルを獲得し、一気に世界のトップに駆け上がったシナー選手。2024年には年間ランキング1位を獲得。現在はATPランキング1位に立ち、アルカラス選手と共に「次世代の2強」と呼ばれていますね。
使用ラケットはHEAD SPEED。フラット気味のストロークで相手を押し込むプレースタイルに、SPEEDのバランスの良さがぴったりハマっています。
| シナー選手の使用ラケット | |
|---|---|
| モデル | HEAD SPEED MP |
| シリーズ | SPEED |
ノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic)|セルビア
グランドスラム24回優勝、テニス史上最も偉大な選手の一人であるジョコビッチ選手。HEADとは15年以上契約しています。もはやHEADの顔と言っても過言ではないですね。
使用ラケットはHEAD SPEED系で、Speedシリーズの当初から使用しています。現在はブラックカラーの「レジェンドエディション」を使用していることでも知られています。コートカバー力とディフェンス力はもちろん、ここぞという場面での攻撃力もSPEEDの安定感に支えられています。
| ジョコビッチ選手の使用ラケット | |
|---|---|
| モデル | HEAD SPEED PRO |
| シリーズ | SPEED |
GRAVITYシリーズの使用選手
GRAVITYシリーズは、独特のティアドロップ型(しずく)フレームが特徴です。先端部分のスイートスポットが広く、振り抜きの良さとコントロール性能を両立しています。パワーで押しつつも、しっかり狙ったところに打ちたい選手に人気ですね。
スピンのかけやすさと弾道の上げやすさが特徴です。
アレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev)|ドイツ
身長198cmの高身長の選手です。長く準優勝止まりが続きましたが、2026年の全仏オープンで四大大会初優勝を果たしました。決勝進出4度目での戴冠です。さらに全米オープンも制し、年間2冠を達成しました。
その長身から繰り出されるビッグサーブと、ベースラインからの強打が武器。GRAVITYのしずく型フレームによる面安定性が、あのパワフルなスイングをしっかり支えています。
※スマホでは表を横にスクロールできます。
| ズベレフ選手の使用ラケット | |
|---|---|
| モデル | HEAD GRAVITY(実機はツアー100系のモールド) |
| シリーズ | GRAVITY |
ズベレフ選手の実機は、グラビティ プロ系からツアー100系のモールド(TGT 341.2)に変わっています。市販のグラビティ プロとは別系統です。
ズベレフモデル(2026年8月28日発売・数量限定)
ズベレフ選手の名前を冠した限定カラーが出ています。片面がゴールド、もう片面がパープルのデザインで、中身は通常のグラビティと同じです。デザインだけが違います。
※スマホでは表を横にスクロールできます。
| モデル | フェイス | 重量 | バランス | フレーム厚 | パターン |
|---|---|---|---|---|---|
| TOUR | 98平方インチ | 305g | 320mm | 22.0mm | 16×19 |
| MP | 100平方インチ | 295g | 325mm | 22.0mm | 16×20 |
| MP L | 100平方インチ | 280g | 330mm | 22.0mm | 16×20 |
ズベレフ選手の実機に近いのはTOURです。MPは面が大きく扱いやすく、MP Lは280gと軽いので、振り抜きを優先したい方にピッタリです。
このうちTOUR(98平方インチ)は実際に打っています。打感の柔らかさ、98平方インチとは思えないパワー、スイングすると鳴る独特の風切り音まで、インプレにまとめました。
BOOMシリーズの使用選手
BOOMシリーズは、ボックス形状とラウンド形状を組み合わせたハイブリッド構造により、食いつきとパワーを両立させたシリーズです。2022年初登場。現時点ではHEADの中では最も新しいシリーズです。
ロレンツォ・ムゼッティ(Lorenzo Musetti)|イタリア
綺麗な片手バックハンドが特徴のムゼッティ選手。2024年パリオリンピックでは銅メダルを獲得し、2026年には全豪オープンでの活躍もあり、キャリアハイの5位に浮上しました。オールラウンドプレーヤーで、見ていて華のある選手ですよね。
BOOMシリーズを使用しており、フラットとスピンを織り交ぜた多彩なストロークに、BOOMのパワーとタッチの両立が合っています。片手バックでのスライスやドロップショットにも、このラケットの柔らかい打感が効いているんでしょう。
イタリアはフォニーニ選手からのベレッティーニ選手、アルナルディ選手、シナー選手にムゼッティ選手と多くの素晴らしい選手がどんどん出てきますね!
| ムゼッティ選手の使用ラケット | |
|---|---|
| モデル | HEAD BOOM PRO |
| シリーズ | BOOM |
ココ・ガウフ(Coco Gauff)|アメリカ
2023年の全米オープンと2025年の全仏オープンを制したガウフ選手。身長175cmで、広い守備範囲と力強いバックハンドが武器です。2026年はシンシナティ(WTA1000)で優勝し、全米オープンではベスト4に入りました。
契約シリーズはBOOMで、2026年モデルではガウフ選手に合わせた紫色のBOOM Alternateが展開されています。同じ紫色のデザインを市販で選べるのがBOOM MP Alternateです。2024年に試合で使っていたのは、旧SPEED MP系の金型を使ったPT339.2という特注ラケットで、BOOMのデザインでも中身は市販品と異なっていました。
| ガウフ選手の使用ラケット | |
|---|---|
| モデル | HEAD BOOM MP Alternate |
| シリーズ | BOOM |
BOOMのモデルの違い
BOOMは、ムゼッティ選手が使うBOOM PRO(98平方インチ・310g・フレーム厚22mm)と、BOOM MP(100平方インチ・295g・24mm)が中心です。BOOM PROはフェイスが小さめで重く、しっかり振れる方向けの競技モデルです。もっと楽に飛ばしたい方はBOOM MPがピッタリです。ガウフ選手のBOOM MP Alternateは、BOOM MPと同じスペックで色違いです。
RADICALシリーズの使用選手
RADICALシリーズは、1993年にあのアンドレ・アガシのために開発されたシリーズです。コントロール性能とパワーのバランスが良く、オールコートで攻められるのが特徴。歴史あるシリーズですが、現在も進化を続けています。
テイラー・フリッツ(Taylor Fritz)|アメリカ
アメリカを代表する選手の一人である、フリッツ選手。2024年は全米オープンで準優勝、パリ五輪にて銅メダル、ATPファイナルズ準優勝。その年には自身最高の世界4位を記録しました。2025年でもウィンブルドンでベスト4となり、安定してトップ10をキープしています。ビッグサーブと強力なフォアハンドが持ち味ですね。
RADICALを使用しており、オールコートで攻撃的に仕掛けるスタイルにマッチしています。サーブ&ボレーも織り交ぜる柔軟さがあり、RADICALの扱いやすさが活きていますね。
| フリッツ選手の使用ラケット | |
|---|---|
| モデル | HEAD RADICAL MP |
| シリーズ | RADICAL |
フラビオ・コボッリ(Flavio Cobolli)|イタリア
2026年の全仏オープンで準優勝したイタリアのコボッリ選手。アカプルコ(ATP500)でも優勝し、8月には自己最高の世界6位まで上がりました。
使用ラケットはフリッツ選手と同じRADICALシリーズで、モデルは上で紹介しているRADICAL PROです。
| コボッリ選手の使用ラケット | |
|---|---|
| モデル | HEAD RADICAL PRO |
| シリーズ | RADICAL |
EXTREMEシリーズの使用選手
EXTREMEシリーズは、スピン性能とパワーに特化したシリーズです。フレームが厚めで反発力が高く、ボールにしっかり回転をかけたいプレーヤーに向いています。
マッテオ・ベレッティーニ(Matteo Berrettini)|イタリア
2021年ウィンブルドン準優勝のイタリア、ベレッティーニ選手。自己最高は2022年にマークした6位です。
ここ数年は怪我に苦しんでいますが、パワフルなフォアハンドとビッグサーブは健在ですね。ジャパンオープン2026では、1回戦で同じEXTREMEを使うダビドビッチ・フォキナ選手に1-6, 7-6(1), 6-4で逆転勝ちしました。
| ベレッティーニ選手の使用ラケット | |
|---|---|
| モデル | HEAD EXTREME MP |
| シリーズ | EXTREME |
アレハンドロ・ダビドビッチ・フォキナ(Alejandro Davidovich Fokina)|スペイン
2026年のマヨルカ(ATP250・芝)でツアー初優勝を果たしたダビドビッチ・フォキナ選手。自己最高は2025年11月の14位で、2022年のモンテカルロ(マスターズ1000)ではジョコビッチ選手を破って準優勝しています。スペインの選手というとベースラインで粘るイメージですが、ドロップショットやアンダーサーブも織り交ぜる珍しいタイプです。
契約しているのはベレッティーニ選手と同じEXTREME MPです。試合で使っている個体はエクストリームの塗装をした旧型のプロ用フレームとみられ、市販モデルよりかなり重く、ガットを張った状態で340g、振ったときの重さを表すスイングウェイトは330です。
| ダビドビッチ・フォキナ選手の使用ラケット | |
|---|---|
| モデル | HEAD EXTREME MP |
| シリーズ | EXTREME |
EXTREMEのモデルの違い
EXTREMEは、2人が使うEXTREME MP(300g・バランス320mm)と、EXTREME MP L(280g・325mm)が中心です。フェイス100平方インチ、フレーム厚23-26-21mm、ストリングパターン16×19は共通で、重さとバランスが異なります。ラケットの重さで押していきたい方はEXTREME MP、スイングスピードを上げてスピンをかけたい方はEXTREME MP Lがピッタリです。
PRESTIGEシリーズの使用選手
PRESTIGEシリーズは、薄いフレームで精密なコントロールと打球感を突き詰めたシリーズです。フレーム厚20mm前後の薄いフレームと、一般的な16×19より目の細かい18×20のストリングパターンで、ボールをしっかり潰してコントロールできます。
フランシスコ・セルンドロ(Francisco Cerundolo)|アルゼンチン
2026年のクイーンズ(ATP500・芝)でアルゼンチンの選手として初めて優勝したセルンドロ選手。自己最高は2025年5月の18位で、フォアハンドを軸にした攻撃的なストロークが持ち味です。9月のレーバーカップには4大会連続で世界選抜として出場しました。
10歳のときからHEADのラケットを使っていて、以前はEXTREMEでしたが、今はPRESTIGEを18×20のストリングパターンで使っています。市販モデルではPRESTIGE PRO(98平方インチ・320g・フレーム厚20mm)にあたります。現行のプレステージ4本(PRO・TOUR・MP・MP L)の中でいちばん重く、唯一の18×20で、しっかり振ってコントロールしたい方向けの競技モデルです。試合で使っている個体は、HEADのプロストックの中でも有名なPT57Aという型です。
| セルンドロ選手の使用ラケット | |
|---|---|
| モデル | HEAD PRESTIGE PRO |
| シリーズ | PRESTIGE |
PRESTIGEシリーズでは、2001年のiプレステージを復刻したiPrestige MP 2.0と、現代版のPrestige Limitedが2026年10月に発売予定です。
HEAD使用選手一覧(まとめ表)
ここまで紹介した選手を、一覧表にまとめました。
※スマホでは表を横にスクロールできます。
| 選手名 | 国 | ランキング(9月28日時点) | 使用シリーズ |
|---|---|---|---|
| ヤニック・シナー | イタリア | 1位 | SPEED |
| アレクサンダー・ズベレフ | ドイツ | 2位 | GRAVITY |
| フラビオ・コボッリ | イタリア | 7位 | RADICAL |
| ノバク・ジョコビッチ | セルビア | 11位 | SPEED |
| テイラー・フリッツ | アメリカ | 12位 | RADICAL |
| フランシスコ・セルンドロ | アルゼンチン | 22位 | PRESTIGE |
| アンドレイ・ルブレフ | ロシア | 24位 | GRAVITY |
| ロレンツォ・ムゼッティ | イタリア | 25位 | BOOM |
| アレハンドロ・ダビドビッチ・フォキナ | スペイン | 28位 | EXTREME |
| マッテオ・ベレッティーニ | イタリア | 47位 | EXTREME |
| ココ・ガウフ | アメリカ | WTA 4位 | BOOM |
こうしてみると、HEADユーザーにはイタリア人選手が多いのが特徴的ですね。シナー選手、コボッリ選手、ムゼッティ選手、ベレッティーニ選手と、11人中4人がイタリア勢です。
HEADラケットの選び方|シリーズ別おすすめ
「HEADのラケットが気になるけど、どのシリーズを選べばいいか分からない」という方のために、プレースタイル別のおすすめを簡単にまとめました。
- バランス重視でオールラウンドに戦いたい → SPEED
- コントロールしながらパワーで押したい → GRAVITY
- パワーとスピンを両立させたい → BOOM
- ガンガンスピンをかけたい → EXTREME
- オールラウンドで攻めたい → RADICAL
- 精密なコントロールとタッチを求める上級者 → PRESTIGE
※冒頭にも触れましたが、昔と違い、今はそれぞれのシリーズで様々なスペックが出ているので、気になるものがあれば、是非試打していただいて好みのラケットを見つけてください。
まとめ
今回は、HEADのラケットを使用しているプロテニス選手をシリーズ別にまとめました。
自分のプレーに合ったラケットを選ぶのはもちろん、自分の好きなデザインや、選手が使っているのと同じシリーズを使ってみる。などなど、自由に選択して、テニスを楽しんでください!

























